令和5年夏号(第92号より)

 

 

仙台集談会の機関紙けやき”への掲載文を

ご紹介します。


集談会に通い始めて一年、今の心境について                      Y.M

 

 

初めて集談会に行った日は緊張していてあまり覚えていないですが、会場入口のドアを開けるまでに「やっぱり帰ろうか」と迷い

だいぶ  もたついていたと思います。

参加してみて、自分と同じような悩みで苦しんで来た方たちが森田療法をやって良くなったという生の声を聞いて、

「ここでなら自分も良くなれるんじゃないか」と前向きな気持ちになりました。

 

その後も良くなりたいので「あるがまま、あるがまま」と心の中で呟きながら集談会に参加しました。

人の輪の中に居るだけでも緊張して人の話が頭に入らないし、皆さんの前で話す時は毎回いっぱいいっぱいで

言葉につまり、恥ずかしくて逃げたくなります。

自然体で話をする皆さんを見ていて、「本当に神経症だったの?」と内心思うことがありますが、

それは人と自分とを区別する差別観なんだと後で知ることができました。

 

それでも通い続けていたら世話人役に誘って頂き、「発見誌を読んで」という初めての役割を与えられました。

当日発表を終えた後にシーンとなっていたので何か場違いなことを話したのかと心配になりましたが、

後で皆さんから「良かったよ」と声をかけてもらって安心しました。

自分なりに頑張って考えた内容をドキドキしながら発表し、それを評価してもらった事に嬉しく思いました。

 

体験交流では皆さんから直接アドバイスをもらえます。

今までは自分の悩みに対しどう行動したら良いか分からず、ただ漠然としていて何もせず頭の中だけをグルグルとさせているだけでしたが、

具体的なアドバイスが得られることで、解決に向けての行動が少しずつできるようになって来ました。

職場の会議での発言が特に苦手でしたが、事前準備が大事なことを教わって、それをするようになったら

少しずつ発言ができるようになっています。

この前、体験交流で仕事中に緊張して困るという話をしたら「一生懸命仕事してください」と言われ「えっ」と思いましたが、

自分を良く観察してみると観念にとらわれて「ぼやーっ」としている時が多々あり、

ちゃんと仕事していない自分にも気が付くことができました。

 

集談会の中で自分の話をしたり人の話を聞いたりすることは、経験の少ない自分にとっては社会性を身に着けていくための良い経験になるし、

何より対人恐怖の話ができること・自分の悩みを理解してもらえることが安心感につながります。

 

集談会に出かける前は「今日はいいや、休もう」と思うことがありますが、

なんとか集談会に行って終わって後は、行く前よりもなんだか元気になっている気がします。

ありがたいです。

 

集談会に通い始めて一年。

徐々に顔見知りの方が増え、最近は人の輪の中でも少しずつ会話できるようになって来ました。

まだまだ症状にとらわれて悩むことが多いですが、集談会の参加、世話人活動、日常生活での実践を継続し

日々成長できるように努力していきたいです。